どんな研究室?

What is our lab. like?

 

「計画系」の研究室です

 自然環境学専攻(陸域)の研究室は、「動態系」「生物系」「計画系」に分かれています。おおざっぱに言えば、動態系は無機的環境(physio-tope)を、生物系は生物的環境(bio-tope)、そして計画系はそれらの環境と社会文化との相互作用(landscape)を扱っており、当研究室は計画系に属します。当研究室では、ランドスケープの視点で、自然環境だけでなく、それをとりまく人や社会に興味をもち、両者の関係をみています。また、得られた研究成果を政策・計画に活用し、現実の自然環境の保全・創出に繋げていく応用的、実務貢献的な側面を重視しています。
 

所属メンバーが多様です

 柏キャンパスは大学院のみで学部を持っていませんので、本郷キャンパスから進学する学生は多くありません。多くの学生は他大学の出身者です。また本研究室はすべての教育を英語で行うサステイナビリティ学教育プログラム(GPSS)の学生も受け入れていますので、留学生の割合も他研究室と比べ高めです。様々なバックグラウンドを持った学生が、日本語・英語どちらも使いながらコミュニケーションしている、多様性の高い、国際的な研究室です。
 

どんな人が向いている?【重要!】

 当研究室では様々な専門性をもったメンバーが新しいテーマに挑戦していることから、定型化された研究のひな形がありません。それぞれの興味関心に従って自分なりのひな形を作っていくことになり、その冒険を指導教員やスタッフがサポートします。研究や勉学に対する強い意志は言うまでもなく、自分なりの興味関心をもち、それを深堀りしていくことを楽しいと感じられる人が向いていると思います。逆に「まずは定型的な緑地計画・都市計画を基礎からしっかり教えてほしい」という人は、学科・専攻として造園や都市計画を体系的に学べるところへ進学したほうがよく、新領域は向いていません。またメンバーが多様なので、そうしたコミュニティが好きな人は居心地がよいと思います。
 我こそはと思う方はぜひ一度研究室訪問にお越しいただき、「このようなことがやりたい」という興味関心を教えてください。参考までに、下記のような属性の人は研究が進めやすいと思います。
 

・造園、ランドスケープを専攻し、研究してみたいテーマがある人
・建築、都市、土木を専攻しており、景観や緑地について研究したい人
・デザインを学ぶ中で、研究してみたいことが見つかった人
・農学、林学を専攻しており、都市の農地・森林保全に関わる研究がしたい人
・生態学、地理学を専攻しており、緑地保全に関する実践的研究がしたい人
・公共政策を専攻しており、修士では緑地保全の応用研究がしたい人
・環境心理学など環境に対する人の認知に関わる研究がしたい人
・持続可能なライフスタイルなどサステイナビリティに関わる研究がしたい人
・ICTなどの情報通信技術を自然環境保全に役立てたい人
・留学経験があり、海外の緑地計画について研究したい人
・国家公務員1種造園職を目指し勉強している人

 

専攻の特性

 自然環境学専攻は学融合を目指していますので、扱う学問領域が多岐にわたります。修士課程では夏学期に講義・実習が集中しており、入学直後に自然環境学に関する一連の基礎を身に着けることができます(博士課程は講義・実習がほとんどなく研究に集中できます)。計画・デザイン系の方には、環境学研究系の共通科目である「デザインスタジオ」群の中から、ランドスケープや都市計画に関わるスタジオを受講してもらうことができます。また、他の研究室との関わりをつくるために、「専攻コースゼミ」という、すべての研究室の学生・教員が参加するゼミが毎週1回あります。
 博士課程は講義・実習がほとんどなく、研究に集中できます。逆に言えば、基礎知識や技術はある程度修得できており、自分自身で概ね研究が進められる(投稿論文が書ける)力、あるいはその可能性がある学生が求められます。
 また修士課程、博士課程に関係なく、日本一充実した東大のオンラインジャーナル、落ち着いた雰囲気の図書館、日英の緑地系の専門図書が揃う研究室など、自由に自身のテーマを探究できる環境が整っています。
 

研究室の活動

 日本人学生と留学生がバランスよく所属していますので、言語の壁をなるべく下げ、かつ互いに交流し経験値を高められるように、複数のゼミを運営しています。原則、毎週火曜日に日本人向け日本語ゼミ、金曜日に留学生向け英語ゼミを行い、加えて月1回のペースで全員ゼミ+文化交流的なソーシャライゼーション(ポットラックパーティなど)を行っています。金曜の英語ゼミは、都市工学専攻の横張真研究室、サステイナビリティ学教育プログラムの田中俊徳研究室と合同で行っています。
 その他、キャンパス近くの里山で保全活動を行うNPOの皆さんの活動に参加させてもらったり(共同研究の実績もあります)、屋上や市民農園で自分たちで野菜を育てたりと、緑地保全の体験・実践なども行っています。夏季休暇期間中に京都・東京の庭園・公園を巡る実習があり、研究室旅行も兼ねた形になっています。
 

研究指導の方針

 研究指導は毎週のゼミにおける進捗確認とアドバイスが基本ですが、学生からの要望に応じて個人面談で補完するスタイルです。オフィスアワーはとくに設定しておらず、簡単な内容ならいつでも教員と相談することが可能です。関連学会への論文投稿が目標です。
 

スタジオ

 柏キャンパスにはIEDP環境デザイン統合教育プログラムというデザイン教育プログラムがあり、2020年度より本研究室が運営の中核を担っています(ウェブサイト)。また、スタジオにおける提案を社会実験を通じて実際に実践する「社会実験構想学」という共同研究(2020~2024年度)も運営しています。大学院では研究活動に主軸を置いていますが、プランニングやデザインに関わる実践的な知識や技術の獲得については、スタジオ教育で補完しています。