どんな研究室?

Features of our lab.

 

分野を線引きしない、トータルな思考を重視します

「ランドスケープの視点で都市・地域を計画する」ためには、大きく分けて以下3つの専門的な知見・技術が必要です。

1.その場所の自然環境特性をよく知り、その特性との関係のなかで、時代背景などの社会的要因も含み、どのように都市がつくられたかを理解すること
2.現存、もしくは将来的に必要な緑地やO.S.がどのような自然的、社会的特性をもち、その保全・創出に向けてはどのような計画的アプローチが有効かを理解すること
3.計画に必要な調査分析手法(GIS、自然環境調査、ワークショップ、社会調査、統計)や表現手法(地図表現、ドローイング、ダイアグラムetc.)を身に着けること

 これらを習得するためには、関連分野(造園学、都市計画学、社会学、地理学、生態学など)を横断しながら必要な知識・技術を身に着けていくほかなく、またトータルに物事を考えていくなかで合理的な解を導く思考が必要です。計画学とはそうした応用的な分野であり、当研究室でもそうした考え方を重視しています。
 なお自然環境学専攻の必修科目に他専攻の講義・演習をうまく組み合わせれば、効率よく上記を学ぶことができます。
 

「研究」「計画・デザイン」「実践」を横断します

 研究室ですのであくまで研究活動がメインですが、研究成果を活用するための「計画・デザイン」、小さいことでも理念にもとづきやってみる「実践」についても、なるべく多くの機会が持てるようにしています。その理由は、「計画・デザイン」や「実践」に触れたほうが、より深みのある「研究」ができるようになるからです。
 計画・デザインの機会としては、本研究室で運営を担当している「環境デザイン統合教育プログラム(IEDP)」の関連スタジオの受講、実践の機会としてはキャンパス内もしくは近所の里山、菜園、空き地などの管理活動への参加があります。
  

所属メンバーが多様です

 本研究室では農学部緑地環境学専修(学部生)、新領域創成科学研究科自然環境学専攻(大学院生)、同研究科サステイナビリティ学教育プログラム(大学院生、留学生中心)の3つの組織から学生の受け入れを行っているので、様々なバックグラウンドをもった学生が集まっています。
   

ゼミの進め方

 日本人学生と留学生が混在しているので、原則、毎週火曜日に日本人向け日本語ゼミ、金曜日に留学生向け英語ゼミを行い、加えて月1回のペースで全員参加の英語ゼミ(Lab all seminar)を行っています。内容は学生による研究進捗報告です。金曜日の英語ゼミは工学部都市工学科の横張先生と、火曜日の日本語ゼミは自然環境学の中村先生と合同です。
 

研究指導の方針

 研究指導は毎週のゼミにおける進捗確認とアドバイスが基本ですが、学生からの要望に応じて個人面談で補完するスタイルです。オフィスアワーはとくに設定しておらず、簡単な内容ならいつでも教員と相談することが可能です。関連学会への論文投稿が目標です。
  

どんな人が向いている?

 計画学やランドスケープに関する興味関心が高いことが第一です。関連分野(造園学、都市計画学、社会学、地理学、生態学など)を既に学んでいる人は成果を出しやすいと思います。我こそはと思う方はぜひ一度研究室訪問にお越しいただき、「このようなことがやりたい」という興味関心を教えてください。
 
(2021.12.09 内容更新)